はてな年間100冊読書クラブ 75冊目・76冊目・77冊目

みずうみ

みずうみ

読むのに少々苦労しました。三章あって、第一章はいしいさんといってすぐにイメージできる寓話的な流れ。ここはすんなり読めた。
第二章は奇妙な体質を持つタクシードライバーの、淡々とした、でもちょっと不思議な日常。ここは内田百けんさんのお話みたいなイメージを抱いた。
第三章は、村上春樹的な流れだなあって私は感じてしまった。誰かと誰かがどこかでつながってるっていうこのかんじ。
しかしこの章は実話を下敷きにしたものなのかな?違うのかな?わからないですが、ご本人がモデルだと思われる「慎二さん」が登場します。それを知ったのは読み終わってからのことなのですが、そう思ってみると、なんだかじわじわといろんなことが分かったような気になってくる。全編に共通するのは「水」というテーマ(?)なのですが、命にまつわるお話なのだと思います。というか、いしいさんのお話は、ほぼそれがテーマなんだろうなあ、生命。エーアー。
しかし、みずうみの底から出てきた古道具たちはいったいなんだったんだろうかしら??

板尾日記3

板尾日記3

板尾さんのお父さんっぷりに感心していた矢先のあの訃報だったので、思い返すとやりきれない気持ちになります。でも、これを読むと、ピッピちゃんは本当に祝福されて生まれてきて、ご両親に愛されていたんだなあと思えるのです。そういった意味では、かけがえのない一冊なのではないかと思います。

テレビに出る、映画に出るというのもいいが、俺は、人の夢の中にいっぱい出る人間になりたい。夢想率の高い人になりたい。

強い風が吹いてる日は、なんか地球が時間を早送りしてるような気がしてならない。自然が何かの辻褄を合せているようにも見える。

赤ちゃんの口が堅いのをいいことに、色んなものがベビーベッドの周りに集まってピッピにちょっかいを出しているらしく、大人には見えないがピッピは何かに話し掛けたり手足を動かして闘ったりしている。時には微笑みを返したりもしている。赤ちゃんだけには霊的なものも心を開くのだろうと思われる。

ツクツク図書館 (ダ・ヴィンチブックス)

ツクツク図書館 (ダ・ヴィンチブックス)

筑津区にある図書館だからツクツク図書館。なるほど。でもただの図書館ではない。つまらない本しか置いていない図書館なのだ。まあ、設定から想像できる通りシュールなお話でした。児童文学っぽいかもしれない。サクッと読めたし、おもしろかったです。
毎日忙しく社会的に充実した日々を送っている人はこの図書館にはたどり着けないそうで、私なんてたぶんあっちゅーまに行けちゃうぜー!なんて妙な自信を抱いたよ。えっへん。


77冊読了ー!!きゃー、おつかれ自分!
ってねー、3月末までの予定だったのにずいぶんはみ出しちゃった。5か月も!!一年で77冊は、自分には大きすぎる目標なのだということがわかりました。新たに冊数減らしてまたチャレンジしようと思います。