熊の場所

熊の場所

バリ旅行で、往復の飛行機の中で読みました。
こないだ読んだ「阿修羅ガール」の作者、舞城さんの短編集。「熊の場所」「バット男」「ピコーン」の三本立てです。
「ピコーン」は、文体が「阿修羅ガール」に近いね。でも私は阿修羅のアイコの方が好きだなあ。単純にそっちのが自分に近いってだけなんだろうかしら。ピコーンのチョコはヤンキーだからな。そして「ピコーン」はやや推理物。
ううーん、やっぱ私この人の推理物は読んでてちょっと冷めてしまう。なんだかとってつけた感がぬぐえない。最初の方は軽快な口語体で楽しく読めたんだけどね〜。まあ悪くはなかったんだけど、推理物にする必要はあったのか??っていう気がしてしまう。推理入れなくても十分成り立つんでないのかね?ってまあ、それは好き好きだからわからんけども…。
って、いきなり「ピコーン」について書いといてなんだけど、私は他の二本のが好きでした。他の二本はどっちもおもしろかった。「熊の場所」が一番好きかな。「バット男」はなんだか重かった。いや、おもしろかったんだけど。こっちのが自分にとってリアルだったから、読後感がちょっとどんよりしてしまったのかもしれない。って、どっちも重めなんですけどね。
まあなんだか文体が軽快だから重い話でも漫画のようにスイスイ読めてしまうのがすごいとこだ。
それにしてもこの人って男だよね??若い女子の日常的な思考回路がなぜにこうもリアルに書けてしまうんだろうか?驚くわ。