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- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1984/01/09
- メディア: 文庫
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というか、これ高校生の頃に一度読んでるんだけどね。借り本で急いで読んだこともあって、内容をほとんど覚えてなかった。人名と大雑把なあらすじはなんとなくわかっていたものの、細かい話の流れだとか世界観だとかがさっぱり記憶になくて、まるで初読のように楽しめちゃったよ。そんでもって、その覚えてなかった世界観が、今読むと何よりもいいんだわ。
かつて栄えていたのに今はすっかり廃墟の炭鉱街、そこに住み着くバイクに乗った男ガゼル(ちなみに、個人的にはものすごくギターウルフのセイジさん的なビジュアルを思い浮かべていた)、東京のど真ん中にある封鎖された汚染地区薬島(キクが得意の棒高跳びで高いバリケートを超えて入るっていうのもいい)、マンションの一室がまるまるワニのためのプールなアネモネの部屋、ハシの作る生活雑貨で成り立った箱庭、海底に眠る薬物兵器、それにコインロッカーに捨てられて生き残った子供たちのその後も。
こんなのったら、どれを取ってもいちいちプチオカルトじゃないの!!プチオカルト的なキーワードに心躍らされる妙齢女子です、どうも。すぐそこにある非日常というか、その気になれば踏み込める異界というか、そんなものにすごく心惹かれてしまうのでね、なんかいちいちグッときちゃいましたよ。
最後のアレは、客観的に見たらテロだよね。ダチュラ!と叫んで世界を崩壊させてしまいたいなんて年頃はもうとっくのとうに過ぎてしまったのが悲しいけれど。いや、それはむしろバルス!か。
それにしたって、そうなんだよやっぱね人間は生きるために生まれてくるんだと思うんだよ。つべこべ言わずにともかくただただ生きろと。生きるための意味なんて元々ないんだから、それが自分に必要ならば後づけで探せばいいんだと思う。誰かのためだっていいさ。それを背負わせないでいられるならば。
ああ、うまくまとまらないや。どうもダメだな。脳みそが退化しているようで、年々、うまく言葉がつむげなくなってきている。まあいいか。