世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

読み終わったよ。おもしろかった。
ラストがちょっとショッキングだった。そうきたかー。なぜそんな選択をしたのか、その意味ってなんなのさ??と疑問を抱えてしまったわ。あとがきもないしー。
一見、まったく別の二つのお話が交互に進んでくかんじで、最初の方は、現実世界の「ハードボイルド・ワンダーランド」の方が読んでておもしろくて、「世界の終わり」の章になるとやきもきした。けど、その二つのお話がいつしか(一角獣の話あたりか?)リンクしていくかんじに興奮。ちなみに、この形式は「海辺のカフカ」を思い出したわ。
考えてみれば悲惨な話なんだけど、他の春樹の長編に比べたら悲劇的な印象が少ない気がした。カラッとしてるよね。なんでもかんでも「やれやれ」で済ませられる主人公のドライさよ。博士とピンクの娘が健在で、希望が残っているからかもしれない。
春樹作品読むと、だいたい最後に、アレは結局なんだったの???っていう疑問がわんさか残るんだけども、この話については、他の長編よりも疑問点が少ないかもしれないな。
「世界の終わり」の図書館の女の子は、誰とリンクしてたんだろ?ピンクの娘?図書館の胃拡張の女?