感想書いてなかった分を一気に書いてみた。

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

評判が良さげなので買ってみたものの、表紙を見て、こええマジこええと思い、なかなか読み出せずにいた一冊。
しかしながら、読み出したら止まらず、そしてハートウォーミング!なんともいい話じゃないか。感動した。
てっきりアキヒロが殺人犯なのだと思って読んでいたら、最後の方の展開で、あれえ?っていいかんじに裏切られた。ミステリだと思って読んでいなかったので、逆に夢中になって、あれよあれよと言ううちに読み終えてしまった。
無言でテーブルに並べられる二杯のシチューの場面とか、とても印象的だ。シチューってとこがまたいいよねえ。あったまるわあ。心も体も。
ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

これまた、いい意味で裏切られた。普通の恋愛小説なのかと思いつつ読んだら、肩透かし。でもそれがよかった。いやあ、これはハマってしまった。続編も読みたいぞ。
メインとなる話は中学生と教師の恋愛なのだけれど、彼らをとりまく人々の恋愛模様も描かれていて、ホントにこの学校に自分がいて、周囲を見渡してるような気持ちになれた。中学校っていう空間のあの感じが見事に描かれているように思った。リアルにいろいろ思い出せたもの。自分の中学生時代を思い描いてみても、隼子はたしかに早熟だと思う。でもああいう子いたよね、とも思う。
「どうかしていることを恋というのよ。」
ああ、まったくその通りだね。恋をしている状態が普通っていう人がたまにいるけど、私はちっともそうではないタイプなので、恋愛中の自分の言動とかを思い出すと実に恥ずかしい。もんどりうつね。なので、この台詞にはちょっと救われてしまったわ。
ちょっと、ジョージ朝倉の「ハートを打ちのめせ!」を思い出してもうた。漫画だけど。
イン・ザ・プール

イン・ザ・プール

テンポもキャラもよく、おもしろかった。携帯依存症の高校生の話が一番好きだったかも。ほんのりハートウォーミング。
映画も観たけど、伊良部は小太りなイメージがあったので、ちょっとイメージ違ったかなー。でも、松尾さんもキモくて憎めないかんじでよかった。看護婦のマユミちゃんも、ヤンキー上がりっぽいイメージだったんだけど、ガイジン系できたか!と。映画には携帯の話が入ってなくってちょっと残念だったけども、まあ、おもしろかったです。
イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)

イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)

タイトルがカッコイイ。ただのムダ話さって。
生きてるうちにいつの間にか失っているものってのは間違いなくあると思う。ふと気づくと、あの時たしかにあったものがなくなってるっていう。失ったとは気づかずに落としてきている、そんなもの。だいたいそういうのってのは後になって気づくのさあ。
なんかそんな感覚を思い出した。
祥一のキャラはいいなあ。
あとがきに書かれているところの、絲山Aって方を読んだことないので、次回はそっちを読んでみたいなあ。