はてな年間100冊読書クラブ 4冊目・5冊目

ZOO 1 (集英社文庫)

短編集。サクサク読めました。「世にも奇妙な物語」とかのネタになりそうな話がいっぱい。
最初の「カザリとヨーコ」でいきなり引き込まれた。そういえば、理不尽な暴力とかを受けているのにその理由が提示されない話が多いね。「SEVEN ROOMS」もそうだし。それでも、モヤモヤせずに読ませるのがすごいぜ。
登場人物、誰もかれもが非常に人間くさい。弱かったり強かったりして、グロかったり優しかったりする。
グロテスクな話も多いのに、なぜか、ラストはどことなくじんわりできる話が多かったように思う。
最後の対談で話題になってる、古屋兎丸が脚本・絵コンテ・キャラクターデザインをしたという「陽だまりの詩」の映像はぜひ見てみたいなあ！これはステキそう。

ZOO 2 (集英社文庫)

上記の下巻。といっても短編集なので、一冊にカウントしちゃいます。
個人的には上巻の方が楽しく読めた。でも、こっちの方がすぐ読みおわってしまった。
ああ、そっか。こっちの方がグロいんだな。精神状態が暗黒なかんじの登場人物が多い気がするぜ。
「血液を探せ！」は、筒井康隆っぽさを感じた。「神の言葉」は怖いなあ。うん、こわい。悩めるガラスの思春期に武器を与えてはいけないと思う。後から自分も後悔すると思う。「落ちる飛行機の中で」は軽さと重さが絶妙ミックス。
一番最後の砂場の話が意外と一番おもしろかった。