はてな年間100冊読書クラブ 19冊目

世界音痴

世界音痴

図書館本です。返却日伸ばした。
またしても、オマエはオレか!と叫んださ。(6畳間の中心で)
表題作の「世界音痴」なんてまさしく私のことかと思いましたよ。ええ、思いましたとも。ずっと、自分の中で地味に悶々としていたことを言葉にしてくれていました。すごいよ、穂村さん。
そうそうそうなのよ。「不自然」の一言に尽きるのよ。自然児なんて呼ばれてさも思いつきで生きてるように思われていた時代もありましたが(まあそれはあながち間違いでもないのですが…)、実のところ心の奥底では常に悶々としていたわけなのよ。はたまた挙動不審と呼ばれることも多いのだけれども、それはひとえにそういうことなのよ。
自然なふるまいというもののなんと難しいことか!皆が普通にできることが自分にはできない…っていう地味な疎外感をずっと抱いてました。かなりいい歳こくまでね。さすがに今ではだいぶ折り合いついたけれどもね。
ひとりっこだからってのもあるんじゃないかな。人との距離のはかり方がヘタっぴなのよ。かといって、ひとりっこも悪いことばかりでもないとは思うんだけれどもね。
あ、でも、回転寿司では普通に注文できる。
中学生でもポケットに桂馬は入れてなかった。でも、湧き上がるテンションにまかせて人をドン!と突き飛ばしてすりキズを作らせたりしていた。ごごごめん…。パワー持て余しすぎだ。
穂村さん、結婚できてよかったね!あ、私もだね。

リトマス試験紙くわえて抱き合えばきらきらとゆく夜の飛行機
限りなく音よ狂えと朝凪の光に音叉投げる七月
ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は

短歌の言葉のチョイスがステキすぎる。キラキラしてる。