打って変わっていつもどおりの日常ですが、サマーバケーションで充電されたので心持ちも軽いです。ついでに昨日のマッサージが効いて体もいささか軽いです。ひゃっほう。
本日はぺろちゃんと戯れまくり。しかしながら、夕方になってから飽きてきたのか、どうにもゴキゲンナナメになってきたので、サマソニの写真を出しがてら、徒歩10分ほどのところにあるドラッグストアまでベビーカーひいてお散歩。
用事を滞りなく済ませた帰り道、なにやら人だかりができていました。
うちの近所には細い川が通っているのですが、何人かの人が、橋や川沿いの道から川を見下ろしていました。小川というよりはドブ川と言った方が近いような川で、川の両脇には数メートルの高さのコンクリートの壁があるのです。よって、道から川を見ると見下ろす形になるのです。
何があったのかと思い、同じようにして川をのぞいてみると、毛のフサフサした中型犬が一匹、川の中を歩いているではないですか。
川の真ん中には石みたいなのが通っていて、両端よりも浅瀬になっているようで、犬はそこをトボトボと歩いていました。首輪をしているので、どうやらどこぞの飼い犬のようです。
皆が心配そうに見守る中、犬がたまに足を踏み外して深いところに落ちたりすると、ああっ…!という声があちこちからあがります。
そこへ、近所の人らしき白シャツのおじさんが、壁に打たれているはしごをつたって川に降り立ちましたが、その小柄なおじさんが抱えてこころもとないはしごを上るには、いささか犬は重そうでした。
おじさんはどこか上がれるところまで犬を誘導するつもりだったようです。しかしながら、うちの近くの公園まで行くと川に降りれるようになっている広場があるのですが、この現場から歩くとけっこうあるのです。犬のフサフサした毛はびしょぬれで、歩く身体もいささか重そうです。そこまで歩かせるのは少々酷なのでは?といった雰囲気。
そうこうしているうちに飼い主が現れましたが、これが小柄なおばあちゃん。この人に救出は無理だ…と誰もが悟りました。オロオロしながら「ゲン!」と名前をしきりに呼ぶばかり。
そこへ通りかかりの運送屋のお兄さんが登場。橋のすぐ横にある工場の人が持ってきたロープをつかみ、あれよあれよという間にはしごを降りて、犬の身体に命綱のロープをくくりつけて抱え、颯爽とはしごを上りきりました。見事な救出劇でした。
お兄さんすげー。ヘタしたらラヴストーリーが生まれちゃうんじゃない??これって。いつもはクールで仏頂面の彼、でも放課後、犬を助けていたのを見ちゃったの!学校の皆は知らない私だけが知ってる、彼のホントのSU・GA・TA!犬は無事上陸し、飼い主をはじめ見ていた皆もひと安心でした。思わず拍手しちゃいました。
ハッピーエンドを最後まで見届けることができた満足感に浸りながら、自分ちの方のスーパーまで歩いて、買い物をしていたら、さっきの白シャツのおじさんがいてビックリしました。
おじさん……、おじさんはあの犬を救出することはできなかったかもしれない…。だが、一番最初に川に降り立ったのはアンタだ…。本当は分かっているよ……アンタの心意気、感じているよ……!などと、心の中で、彼の肩をポンポンと気さくに叩きつつ、豚肉を購入して帰宅しました。今夜は豚しゃぶです。あ、料理酒買うの忘れた。