はてな年間100冊読書クラブ 22冊目

ポーの話

ポーの話

長編大作です。いしいしんじさんにしては人間くさくて生々しい話だなと思いましたが、そこがまたいいです。
川で生まれたポーという不思議な少年の人生の話。生まれてから死ぬまで書かれているね。人との出会いと別れ、生と死、大災害、罪悪感、喜びと悲しみ、親子の愛。「天気売り」は、いしいさんの本によく出てきそうなタイプのキャラクターで、愛おしい。
愛かなあ?生と死かなあ?ともかく人生がギュッと詰まってる気がした。壮大だよ。
素晴らしいお話だと思います。今後、好きな本は?って聞かれたらこれって答えようかなと思う。図書館本だから返さなきゃいけないけど、手元に置いておきたい気分だな。文庫で出てないのかな。