空中庭園 通常版 [DVD]

空中庭園 通常版 [DVD]

なんというかまあ、グロテスクに作ったもんだねえ。
原作も読んだことあるけど、物足りないっていう感想は抱かなかった。むしろやりすぎ感すらあるよ。映画の方が生々しかった。分かりやすいというか、ダイレクトというか。
途中、わー見てられな−いって思ったりもしたけど(誕生会のあたりとか)、ラストに救いがあるのでよかった。というか、あそこまでどん底にさせておいて、優しいラストだったんで本当にホッとした。後味が著しくよかった。
さっちゃんはすげえババアだった。食えねえ。カカカ、カッコイイ。板尾はもちろんよかったですよ。似合いすぎ。ダメっぷりが最高だな。それでも、原作にもあるパパの名台詞「あんな団地のショボイ家を守るために働くなんて、愛がなきゃできない。」に妙な説得力があったりして。やはりそれにつきるよなあ。永作の役こわっ。あれ妖怪だよ。おもろい。
それにしても、あの、ぐるぐるまわるカメラワーク。ある程度なら効果的かもしれないけど、あんなに何度も必要だったのかしらねえ。おかげで画面酔いしそうになってもうたよ。オエ。
しかし、あの団地の周りとかバス通りとか、原作を読んだときに想像した景色そのものだった。見覚えある景色がガンガン出てきたし。実家の近くで撮影していた様子。何度も出てくるショッピングモールは港北ニュータウンですね。
レンタル用のバーコードのとこ見たら「喜劇」て書いてあったんですけど、たしかにそういった要素もないではないですけど、喜劇と呼んでしまったら、それを参考にして見た人はけっこうショック受けるんじゃなかろうか。
あ、なんだかんだと書きましたけど、おもしろかったです。でも、一度でいいかな……。何度も見るには痛々しさに耐えられない…。