はてな年間100冊読書クラブ 54冊目・55冊目・56冊目

並べてみると思春期まつりだ。

リリイの籠

リリイの籠

豊島ミホさんという方は、女子特有の感情とかそういったことを書くのが上手な方なのですね。こないだ読んだのもこういうかんじだった。こないだのは女子小学生だったけど、今度は女子高生。
カワイイだけじゃない、女子のちょっとイジワルな部分とかもちゃんと書かれているところが好きなんだろうなあ。そうでないとリアルじゃないもんねー。
ポニーテールの先生の話がおもしろかった。異業種交流みたいな。ちょっとちがうかー。

青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ

昭和の少女漫画みたいでおもしろかった。
歴史あるキリスト教お嬢様女子高のアウトローばかりが揃う読書クラブで、正史には残らない珍事件ばかりがつづられたクラブ誌があった。とかいうお話。
創立当初だったり、70年代・80年代・現代…と時代を変えていくつかの事件が短編集になっていました。どれもおもしろかったけれども、烏丸紅子の話と、聖女マリアナ消失事件がおもしろかったかなあ。
読書クラブ員の一人称が、全員「ぼく」だったのが気になったけれども、雰囲気には合っていたからいいのかな。

陽の子雨の子

陽の子雨の子

夕陽くんは、年上女性の心をくすぐる少年だよな!身のほどを知っていて賢くて。
ひょんなことから年上の成人女性雪絵と知り合って、オトナの世界を垣間見る中学生の夕陽くん。
雪絵は、土地を相続していてほぼ働かずに生きている。そして家出少年をもう5年も飼っている。5年も行方不明って!
聡、大きくなりすぎたよ。ってその家出少年に言い、中学生の夕陽くんを誘い出す雪絵。そういった性癖の持ち主なのかと思ってヒヤヒヤしながら読んだけれども、そういうわけではないのね…。
まあまあ、中学生ぐらいの頃ってそういう誘惑に惹かれがちだよね…見たことない世界を見てみたいというか。ちょっと悪いことしてみたいというか。
でもいい方向のエンディングでよかった。安心した。