はてな年間100冊読書クラブ 70冊目・71冊目・72冊目・73冊目・74冊目

鹿男あをによし

鹿男あをによし

ドラマを見ていたのでだいたいの流れはわかっていて、すんなり読めた。ドラマのキャストでシーンを思い浮かべることができた。(ドラマと違って藤原くんは男性だったけれども)
個人的にはホルモーよりもこっちのほうが好きだった。ホルモーもおもしろかったのだけれども、こちらのほうがホルモーよりもキャラに頼ってないというか、ストーリーがしっかりしていて読み応えがあったように感じた。
読んでたら奈良に行きたくなった。

猫のあしあと

猫のあしあと

町田夫妻の猫に対する愛情の深さよ。猫に対して非常に誠実だと思った。動物を飼うということは、子供を育てるようなもんなんだなと思った。
全体的にはじんわりほろりなお話だったのだけれども、猫の気を引くためにする町田さんの奇妙な行動・それに対する猫のそっけなさなどには、相変わらず噴出さされた。ところどころ、声出して笑ったよ!

図書館の神様

図書館の神様

それなりに深刻にもなれる状況設定なのに、ずっとどこかほのぼのしていた。
登場する人物がみんないいかんじ。不倫相手の浅見さんすら、嫌いになれない。イヤなヤツじゃない。垣内くんに至っては魅力的すぎる。すべてを悟ったかのように穏やかでいて、飄々としている。でもこういう学生くんはたまにいるな。何食って生きてたらああなれるんだろ。
作者さんは人の良いところを見つける天才に違いない。愛をもって綴られた文章というのはほっこりできるものなのだ。たぶんきっと。なんちて。
学校という場所がとても魅力的に感じられた。

ニート

ニート

表題作は、女性の一人称語りで、ニートの彼を「キミ」と呼んだりしていて、なんだか、なななんさんの漫画みたいな雰囲気だなと思った。しかし、なんだか、自分が男だったらもしかしてニートなってたんじゃね…??とかちょっと思っちゃったよ。女子でよかったのかもー。わー。
性描写のバランスがちょうどよいぐらいだと思っていたら、ラストの話がキツかった…。これはさすがに無理だ。正直、しばらく気持ち悪かったわ。

センセイの鞄

センセイの鞄

センセイとツキコさんのちょうどよいかんじの距離感が心地よくて、恋愛にならなくてもよかったのに、とちょっとガッカリしてしまった自分がいた。でも、センセイがツキコさんの思いを受け止めてくれたら嬉しかったりして、矛盾する私のきもち。ともかく、ラストは泣いた。
しかし、センセイは魅力的なご老体であります。こんなお爺ちゃんいたら友達になりたいなあ。新卒で入った会社にいたY田さんをちょっと思い出した。3まわり歳上のすてきなおじさん。すれ違いざまに、「ぼくもうさぎ!あなたもうさぎ!」とか言われてビックリして振り返りました。干支のことでした。なんなのその突然っぷり!急に思いついたの??おもしろすぎるよ。
決して恋愛感情ではなかったけれど、私はそのおじさんがとっても好きでしたよ。そうか、ちょうどそれぐらいの歳の差だな。ふむ、そう考えるとありえなくはないか。
居酒屋の酒の肴がおいしそうだったり、骨董市に花見にキノコ狩り、と、なんだか風情のある舞台が多くてホクホクした気持ちになれた。

ちょっとした発見だった。理由なく優しくされるのは、居心地が悪い。しかし公平に扱われるのは気分がいい。