月の引力

http://www.asahi.com/science/update/1022/003.html
月と地球の間に働く引力が、ある種のプレート(岩板)境界型(海溝型)地震の引き金になっている可能性が高いことが、米カリフォルニア大と防災科学技術研究所茨城県つくば市)の研究で分かった。地殻のひずみがたまり地震が起きそうな状態で、引力が「最後のひと押し」になるらしい。22日付の米科学誌サイエンスに発表した。

月の引力は海水に働いて潮の干満を起こすが、地球そのものも変形させている。変形は1日2回、地表面が20センチ上下する程度とわずかだが、地震を起こす地殻のひずみに影響し、地震発生にも関係しているのでは、という考えが100年ほど前からあった。

防災科研の田中佐千子特別研究員らは、77〜00年に全世界で起きたマグニチュード5・5以上のプレート境界型地震のうち、「逆断層型」と呼ばれる地震2207個の発生場所・時刻などの記録と、そのときの月の引力の効果の関係を調べた。

その結果、月の引力の効果が断層のずれを促す向きのときは、逆のときに比べ、地震が多く発生していることを統計的に確かめた。田中さんは「月の引力の効果は地殻のひずみの力の千分の1ほどだが、地震発生の最後のひと押しになるらしい」と話している。

またしても宇宙系ニュース。月の引力ってどことなく魅惑的な響きだなあ、おい。毒にも薬にもなりそうなイメージでよろしいですな。