こないだ、感想は後ほど、と書いてそのままだったものの感想を書く。まずは、1/5の宿題より。
あ、ちなみに、一個下の19日の日記の分の感想文も書きました。

縁切り神社 (幻冬舎文庫)

縁切り神社 (幻冬舎文庫)

田口ランディの短編集。長編は読んでるけど、短編は初めて読んだかも。
この人は、目に見えないものとか説明しづらい感情とかを表現するのが上手な作家さんだなあという印象があったのだけれども、これはけっこう目に見えるものとかシチュエーションとかそういう描写がよいものが多かった気がする。夜桜の下で駆け落ち相手を待つ話とか、絵的に場面が脳裏に浮かんだ。
偶然、自分と元恋人との別れを願う絵馬を見つけてしまう表題作といい、設定も上手だよねえ。
さらっと読めたけど、個人的には、重すぎず軽すぎずちょうどいい具合だったです。
モルヒネ (祥伝社文庫)

モルヒネ (祥伝社文庫)

文章が独特で、ちょっと読みづらかったかなあ。実は、FEELYOUNGで連載されてた漫画版の連載を先に読んじゃってたので、純粋な読書感想が書けないかんじだなあ。でも、ぶっちゃけ、漫画のほうがよかった。小説の方が分かりづらい話なんてあんまり読んだことない。言い回しが独特で語尾の曖昧さといい、ちょっと入り込みづらいというか、理解しづらい部分がけっこうあったなあと。漫画を先に読んじゃったからそっちの印象が強かったからそう思っちゃうだけかな。
ひな菊の人生 (幻冬舎文庫)

ひな菊の人生 (幻冬舎文庫)

奈良美智さんの絵に惹かれて購入。前から存在は知ってて気にはなってたんだけども、ちょうどブックオフであったからラッキーでした。
考えてみたら吉本ばななの本って読んだことないなー。流行ってたころも気にはなってたけど、読まずじまい。中学とかそんぐらいだもんなあ。
童話みたいなお話で、だけども、母親の事故に関する記述とかは実にグロい。淡々とはしてるんだけどね。
ずっと会ってないけど、きっとお互いにふと思い出しているような。そばにいないのに、どこかでつながってるような存在。そんな人がいるというのは非常にうらやましいことだと思った。個人的にそういう人はけっこういるけど、でもそれが両思いであるかどうかはわからないからね。
死について書いているのに、悲しいというよりは優しいお話でした。
一回会うたびに思い出という空間ができる。うん、それってステキだな。