はてな年間100冊読書クラブ 46冊目 47冊目

世なおしトークあれこれ

世なおしトークあれこれ

美輪様ったら、案外毒舌なのねえ…!と思いながら読み進めていくと、中盤からうなずけること多数。
日本人はハタラキスギとか言われるけど、日本には石油などの天然資源がなく、ほとんど輸入に頼っている現状、日本が供給できるのは、人的資源だけなので、バカンスだらけの欧米などと同じようには行かない。見習うべき点はあるにしても、環境が違うのだから、まったく同じように真似ばっかりしているわけにはいかない。という話になるほど〜と思いました。
勉強になります…!その他、気になったところを抜き出し。

現在、地球上のあちこちで戦いの火花があがっていますが、もし宇宙人が地球に襲いかかってくるようなことになれば、地球人は国を超えてひとつにまとまるのです。「愛球心」「愛国心」「愛郷心」とはそういうものなのです。利害が一致して共通の敵に立ち向かうため、その敵を滅ぼすためには個人があってはいけないのです。ナショナリズムの危険な一面です。

世界の国を擬人化するて話はおもしろかった。アメリカはやっぱりジャイアンっぽいよね・・・。
あと、ハリウッド映画とかって、こういう設定(宇宙人侵略じゃないけど、大災害とか地球滅亡の危機とか)の話が毎年出てるなって感じてた。見たことないけど。タハー。アメリカは愛国心の強い人が多い印象があるけど、そのへんが関係あるのかね。

よくテレビ、雑誌などで「会社は誰のもの?」という議論がされています。
(中略)
その答えといえば、実は誰のものでもないのです。会社と言うのは、それ自体が正体不明のバケモノなのです。新入社員を口から食べて古参社員を尻から出す、それも栄養分だけ吸い取ってカスにして放出する、えたいの知れない怪物なのです。

しかし、新聞の連載だからか、お父さん方に向けたコラムっぽかったですね。社会派な話題が多かった。

ベーコン

ベーコン

食べ物にまつわる短編集。不倫のお話ばかりですが、ちっともドロドロしておらず、とっても淡々としています。あっさり風味です。ありそうでなさそうな設定が不思議な味わい。
それにしても、出てくる食べ物が美味しそう。ゆで卵のキーマカレーはもちろんですが、アイリッシュシチューとかもめちゃ美味そう!沖さんのベーコンもぜひ食べてみたいと思った。あー、ビール片手にベーコン食いたい。
「父の水餃子」がじんわり切なくて心に残った。「大人のカツサンド」は、子供の目線から語られる事実が、ほんのり謎をはらんでいて気になるかんじ。
何か、夫婦のあり方について反省させられた。思いやりって必要だよね。