はてな年間100冊読書クラブ 二期目 7冊目〜10冊目
- 作者: 町田康
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2004/03/18
- メディア: 単行本
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町田さんはいつからこのようなしっかりとした「物語」的な文章を書くようになったのだろうかしら。初期の作品は勢いだけで読んじゃって、もちろんそこが面白いところでもあるのだけれども、後からあらすじを思い出そうとしても思い出せなかったりすることが多々あった。しかし、この作品や「告白」などは、物語としての読み応えがあるように感じた。そして「告白」ほど重くないので楽しく読めた。おへどにいたします。
お猿の大臼が、言葉を喋る理由を語るところが、なんかすごいなあと思った。町田さんの思考ってすごい。考える人だなあ。
(前略)
あるとき僕は僕の頭のなかに言葉が満ちているのに気がついた。自分と世界以外に言葉というものがあって、それまで生きていた世界以外に言葉によってできたもうひとつの世界があることに気がついたのです。しかもそのふたつの世界はなにかによって串刺しになっている。その串は言葉を喋る人間が言葉を持ったことによって抱え込まざるを得なくなった思念であることにも気付いたよ。
(中略)
理由というのはその思念の串そのものかその思念から揮発した別の思念だと僕は思う。
(後略)
以下、ほんのりネタばれなのでホワイトアウト。
ラストがうまいことしめられていることにビックリ。町田さんの作品にそんなのないと思ってた。わは。タイトルからして、こいついつか斬られるんだろうなとは思っていたけれど、ふうん。
- 作者: リリー・フランキー
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2003/04
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- 作者: 豊島ミホ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/03
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田舎に残された遥と小説家の照の話と、ラストの「結晶」はよかったかなあ。「指で習う」はエロスだな!和服をまとったバツイチの習字の先生が、生徒の男子高校生に手ほどき!血圧あがる……。
- 作者: 白石昌則,東京農工大学の学生の皆さん
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/11/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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